目次
400枚企画もこれで最後
400枚企画もこれで最後!
無心でアップし続けてきた本企画も今日で最終回!
思ったより沢山の方にお越し頂けたみたいです。例えチラ見程度でも、感無量でございます。
今日のために、心を込めて描いた思い入れのある10枚を最後に残しておきました。
今ある僕の力を全て出し切った作品達です
と、その前に!
比較の為にデッサンを始めた頃の画像を載せてみます
初期のデッサン
・・・と、まぁこんな感じでした
それが400枚描いたらどうなったのか・・・??
是非ご覧ください。
それでは!
デッサンNO391から400枚目へ!
NO.391 中世イタリア絶世の美女のデッサン
マリア像?とよく間違われるけど、実はまったくの別人です。
この方は中世イタリアの美女。若くしてこの世を去ったのだけど、棺の中で眠る表情があまりにも美しかったため、当時の権力者が一流の芸術家に描かせたらしい。
その描き手の一人がダ・ヴィンチ。この絵は彼のデッサンを少し自分好みの顔に変形させながら模写させてもらったものです。
NO.392 ミケランジェロの青年のデッサンを模写
これを描くのは2回目だ。前回描いた時とはものすごく変わっている・・・。
このミケランジェロの「青年のデッサン」は個人的に影響を受けた絵BEST3に入る作品です。
「レダの頭部の習作」と同じく、紙の上で人物が呼吸しているように見えて本当に本当に驚いたのでした。
「か、母さん!!絵が息してるよ!!!?っちょっ!!!母さん!!???」
自宅でこんな感じになってました。まったく迷惑な息子です。
NO.393 老人の石膏像のデッサン
これを描くのは3度目。初回の崩壊したデッサンはさっきの61~70枚目の記事にでてきます。
そして2回目のデッサンはこの記事に。
時間をおいて同じモチーフを描くと自分の成長が可視化されるので励みになります。
今度、時間をおいて複数回描いたモチーフをBEFORE/AFTER形式で取り上げて記事にしてみようと思います。400枚あるとどの記事にどんな作品があるのか把握しずらいのでね。
NO.394 黄昏るクマさんのデッサン(ペン画)
現時点で、ペン画で一番上手くいったと思っている作品。
物思いにふけるクマさんの表情がお気に入り。
毛並も細いペンと太いペンを使い分けて、端折りつつも何とか自然に描けたと思う。
さぁ、この子は今何を考えているんだろう。
NO.395 少女の微笑み(薄目のデッサン)
この絵は残業後、疲弊しきった身体で描いたデッサン。描いているとウソみたいにストレスが抜けていってびっくりしたのでよく覚えている。
これ以上描くと汚しそうで怖かったので、あえて薄いタッチで終わらせました。未完成っぽく見えるけど個人的にお気に入りの絵になりました。
老人の絵はどんどん細かい情報を描き込んでいくのが愉しい。反対に、子供の絵はなるべく無駄な線を使わないようにと、あれこれ考えるのがこれまた愉しいのです。
NO.396 ラオコーーーン模写
前回の記事に続き、今回もラオコーンをアップ。こっちの方がお気に入りラオコーン。
ハイライトと最暗部を端的に描けてデッサンにより立体的な広がりができたと思う。
やっぱり描きながら顔がラオコーンの表情に似てくるから、描くときは絶対に一人でなくてはならない。恥ずかしいから。
この絵を大喜利番組の「写真で一言」コーナーで使ったら、面白い回答が沢山出てきそうですよね。
やっぱり「ラオコーン」はデッサンや模写に最適なモチーフだと思います
NO.397 ダヴィデ像をデッサン
世界的に有名な石膏像。これから戦いに行く男の横顔です。 目に強い意志が宿っているのがお分かり頂けると思います。
モチーフが戦いを挑む男性ってことは、何かと闘いながらこれを描き上げなければならないと何故か僕はその時思いました。
そこで僕が戦いを挑んだのが「睡魔」です(←?)
これを描く直前、本当に心が折れそうなくらい眠たかったのですが、僕は負けずに鉛筆を取りました(全然かっこよくない)。
眠気の波との強烈な綱引きをしながらこの絵を描きましたが、途中から変な脳内物質が噴出してきて異常にに気分がハイになっていきました。いわゆるトリップ状態。
そのおかげか、普段自分には見られないような大胆な線を多用して描くことができました。荒いけど自分が描いたデッサンの中ではかなりのお気に入り。
そういえば、以前にも睡魔と闘って勝ったことがあったっけ。
そうだ、この記事だ。
どういう仕組みか分からないけど、睡魔と闘うことで初めて表に出てくる内なる自己みたいな人格があるのかもしれない(笑)
NO.398 ミケランジェロのデッサンをだいぶ脚色
ミケランジェロの素描を模写していたのだけど、途中からかなり脚色をしました。
模写していた元の絵はこれです
結構全体的に暗いデッサンだったのだが、描いている途中赤ん坊の指が一瞬「チカッ!」と光って見えたので、急いでそれを再現しました。
一心不乱に描いて、まさに至福の時間だった。
ミケランジェロは在世中ずっと憂鬱だったに違いない。
デッサンに滲んでいたその彼の暗い気持ちを、少しは明るくできただろうか。
模写を途中から自分なりのアレンジを加え始めると色々と考える時間が増えるのでいい勉強になります。
この絵だと、「顔にはどんな影ができるか?」などを美術解剖学の本を読んだりして探り探り描いていきました。今思うととても濃い時間だったと思う。
NO.399 レンブラント自画像を模写
絵画の神様レンブラント。あやかりたくて描かせて頂いた(笑)
この人ぐらい、光と影を自分のものにしたい。永遠の目標です。
「光」は波動であり粒子です
移動するときには波になり、留まるとその場でくるくる回って粒子になります。蛇みたいな動きをするんですね。
レンブラントの絵を拝見すると、光を「波」や「粒子」レベルで捉えていたんじゃないかと思ってしまう。
途方もない画家なのです
では、次でラストです。
NO.400 洞察
タイトルは「洞察」にしました。
僕にとって最も特別な絵です。
25歳位までの僕は劣等感がとても深く、何に対しても無感動で、特にやりたいこともなく殆んど死んだように生きていました。
自分で自分のことが全く分からず、自己像がクラゲみたいに漂っていて毎日不安でしょうがなかった。何の為に生きてるかわからない苦しみです。
青春・青年期にはありがちな悩みなのかもしれませんが、本当に本当に苦しくしかたなかった。ムンクの叫びみたいな心境が続いていたのです。
そんな精神状態で、どこか遠くにいる自分と対話するかのようにデッサンを重ねてきました。それが今日まで公開してきた400枚です。
この最後の絵を描き終え、生まれて初めて自分の中に自信が芽生えました。
初めて見て心を奪われたあのミケランジェロのデッサンに、ほんっの少しだけ近づけたような気がしたのです。
単に、「絵が楽しい」という感情とは一線を画した、自分のアイデンティティーに直接触れるような経験でした。
自分で描いた作品ではありますが、僕はこのデッサンに心から感謝しています。
400枚デッサンを描いてみて気づいたこと
400枚公開企画をご覧いただいて本当にありがとうございました。
あっという間に終わってびっくりしています。
絵(デッサン)の練習を始めるころ、ネットで調べてみると
「絵の上達にはかなりの時間がかかる」
「コツをつかめば絵はすぐ上手くなる」
という矛盾した意見が飛び交っていました
3年経って思うのはどちらの意見もある意味で正しいということです。
は? って思われるかもしれませんが順を追って説明してみます
「絵はすぐに上手くならない」という意見について
この意見には大賛成です。
「簡単にすぐ上手くなる!」的なインスタントな宣伝文句は無視した方がいいと個人的には思います。
特に細かい技術的な部分は、何度も何度も描かないと上達は難しいでしょう。
「急に上手くなる」という意見について
先ほど言ったように、細かい技術面ではデッサンを何度も繰り返す以外に道はないと思います
でも、「急に上手くなる」ということがあることもまた事実なんです・・・
それは「物の見方」が変わった時です
その瞬間デッサンが劇的に変わるんです!ほんとに驚くほどです
ちなみに僕はこの本を読んで実践した結果、急にデッサンが思うように描けるようになってきました
普段生活している時の物の見方と絵を描く時の見方が根本的に違うと気づければ絵は突然上手くなります。
でもその為にはある程度デッサンで試行錯誤を繰り返す期間が必要なように思います。
ポイント
まとめるとこんな感じでしょうか
以上が、
「時間がかかる」「すぐ上手くなる」
という矛盾した意見がどちらもある意味正しいと思う理由です
「上手くなるため」っていうより、「新しい物の見方を手に入れるため」にデッサンした方が何倍も豊かな時間になるし、結果的に上達も早くなるように思います。
デッサン400枚の次には・・・
デッサンに終わりはありませんが、ある程度基礎力もついてきたところで今後はイラストも描いてみようと思います
(最近ついに着彩も始めたので良かったらこちらも見てみてください^^)
今後とも当ブログ「ぺったーと」をよろしくお願いします^^
では!
ちゃんちゃん